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フィラジル皮下注30mgシリンジは65歳以上の高齢者では、非高齢者(18~45歳)と比較して、フィラジルの全身曝露量が増加する可能性があることから、慎重に投与して下さい1,2)。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。高齢患者(65歳以上)では、非高齢患者(18~45歳)と比較して本剤の全身曝露量が増加する可能性がある。[16.6.2参照]
外国人データでは、本剤を高齢者に投与したとき、非高齢者と比較し、AUC6及びCmaxはそれぞれ約59%及び36%増加したことから、高齢者には慎重に投与すること。
(参考資料)
- フィラジル皮下注30mgシリンジ 電子添文
- フィラジル皮下注30mgシリンジ インタビューフォーム
フィラジル皮下注30㎎シリンジ小児投与セットをご使用ください。
小児投与セットには、フィラジル本体から必要な薬液量を採取するための「コネクタ」および「シリンジ(3ml)」が梱包されています。
小児用投与セットは、針と同様にフィラジルをお渡しする医療機関から提供いたします。
6. 用法及び用量
通常、成人にはイカチバントとして1回30mgを皮下注射する。通常、2歳以上の小児には体重に応じてイカチバントとして1回10~30mgを皮下注射する。効果が不十分な場合又は症状が再発した場合は、6時間以上の間隔をおいて同用量を追加投与することができる。ただし、24時間あたりの投与回数は3回までとする。[7.、14.1.4参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
2歳以上の小児に対する1回あたりの本剤の投与量は、下表を参考にすること。[6.、14.1.4参照]
2歳以上の小児に対する投与量
体重区分注) | 投与量(薬液量) |
12~25kg | 10mg(1.0mL) |
26~40kg | 15mg(1.5mL) |
41~50kg | 20mg(2.0mL) |
51~65kg | 25mg(2.5mL) |
66kg以上 | 30mg(3.0mL) |
注)体重は小数点以下第一位を四捨五入し整数とする。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤投与時の注意
14.1.4 用量調節が必要な場合は、目盛付きシリンジ及びコネクタを用いて行うこととし、下記に従い必要な薬液量を採取すること。プレフィルドシリンジの残液は、その後の投与に使用せず適切に廃棄すること。[6.、7.参照]
(1)コネクタの両端のキャップを取り除き、プレフィルドシリンジにコネクタを固定する。コネクタの反対側に同様に目盛付きシリンジを固定する。
(2)プレフィルドシリンジのプランジャーを押し、目盛付きシリンジに必要な薬液量を採取する。
(3)目盛付きシリンジを取り外し、目盛付きシリンジに注射針を取り付ける。
(参考資料)
フィラジル皮下注30mgシリンジ 電子添文
フィラジル皮下注30mgシリンジの投与部位は腹部の皮下投与です1)。
フィラジル皮下注30mgシリンジ自己注射ガイドブックでは「おなかの右側か左側の、注射する部位を決めます。へそまわり5cm程度の範囲は避けてください。」とご案内しています2)。
(参考資料)
- フィラジル皮下注30mgシリンジ 電子添文
- フィラジル皮下注30mgシリンジ 自己注射ガイドブック
医師が必要性を認め、患者さん自らが確実に投与できるよう十分な教育訓練の後に、医師の管理指導のもとで実施してください1)。
8. 重要な基本的注意
8.1 自己投与に際しては、以下の点に注意すること。
8.1.1 自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者又はその保護者が理解し、患者又はその保護者が確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、適用後、本剤による副作用が疑われる場合や、自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。
(参考資料)
- フィラジル皮下注30mgシリンジ 電子添文
電子添文上は注射速度に関する規定は特にありませんが、ゆっくり注射することをお勧めしています。
フィラジル皮下注30mgシリンジ自己注射ガイドブックでは、注射のしかた・抜き方で以下のようにご案内しています。
注射のしかた・抜き方1)
「注射針」を注射する部位に近付け、素早く、深く刺します。2〜3分かけてゆっくり、「プランジャー」を最後まで押し込みます(少なくとも30秒以上かけて注入してください)。薬液が完全に注入されたら皮膚をつまんだ手を離し、刺したときと同じ角度でそっと「注射針」を引き抜きます。「注射針」を抜いた後は、注射した部分をガーゼまたは綿でしばらく押さえます。
注射した部位は揉まないでください。腫れることがあります。
・薬液が完全に注入されるまでは抜かないでください。
・一度で薬液をすべて注入するようにし、二度に分けて注入しないようにしてください。
・ガーゼまたは綿はフィラジル®とは別に医療機関から渡されます。
(参考資料)
フィラジル皮下注30mgシリンジ 自己注射ガイドブック
フィラジル皮下注30mgシリンジの注射部位反応を軽減するための対策は、以下のようにご案内しています。
自己注射をする際のコツ1)
・注射をする前に空気抜きをせず、薬液が出ないようにしておく (皮下には、空気が多少入っても問題ありません) 針先に漏れた薬液が皮膚に触れ、それが刺激となることがあります。 |
・注射をする際、皮膚に対してなるべく垂直に深く刺す(推奨は垂直から45度です) |
・2~3分かけてゆっくり薬液を注入する(少なくとも10秒以上かけて注入してください) 皮下に十分達しない浅い刺入、急速な注入などが、皮膚への刺激となる可能性があります。 |
上記はあくまで投与方法の一例です。実際の投与においては、主治医の指導の下に行ってください。 |
注射部位反応の原因と、軽減するための対策1)
注射の場所が不適切 | あざや腫れ、傷や痛みのある場所のまわり5cm程度は注射を避けます。 |
同じ場所に繰り返し注射 | 前回、おなかの右側に自己注射したら、次はおなかの左側にするようにします。 |
注射液の温度(冷たい) | 夏場など、注射器を冷蔵庫保存している場合、注射前にシリンジを手で握るなどして薬液を常温に戻します。 ただし、発作時、急を要する場合には直ちに注射することを優先します。 |
注射後の刺激 | 注射した場所を揉まないでください。 |
(参考資料)
- フィラジル皮下注30mgシリンジ 注射部位反応について~原因と対策~
フィラジル皮下注30mgシリンジの貯法・保存条件は「2~25℃で保存すること」としています1)。
患者さん、ご家族にフィラジル皮下注30mgシリンジの保存や自己投与をする際の注意事項として、下記内容をお伝えください。
「室温が高温または氷点下になる場合は、冷蔵庫で保管することで該当温度になります。ただし薬液が冷たいままだと痛みを感じる可能性がありますので、注射前にシリンジを手で握るなどして薬液を常温に戻すことをお勧めしますが、発作時、急を要する場合にはただちに注射することを優先してください。注射針と一緒に保管することが可能です。速やかな投与のために、注射針と一緒に保管してください。凍らせたり、直射日光に当てたりしないでください。また、お子様の手の届かないところに保管してください。」
(参考資料)
- フィラジル皮下注30mgシリンジ インタビューフォーム
フィラジル皮下注30mgシリンジの電子添文では、フィラジルの貯法・保存条件は2~25℃とされており1)、この温度範囲で保存されていれば保存温度としては問題ありません。
冷蔵庫で保存する場合、冷気の吹き出し口など場所によっては冷蔵庫の設定温度を下回る恐れがありますのでご注意下さい。
冷蔵庫内の温度管理については、お使いの冷蔵庫メーカーにお問い合わせ下さい。
(参考資料)
- フィラジル皮下注30mgシリンジ 電子添文
フィラジル皮下注30mgシリンジが入っていたトレイが、廃棄用の容器になります1)。
①注射をし終えたシリンジは、注射針が付いたまま、シリンジの向きをシリンジトレイの凹凸と一致させて収納します。シリンジは、カチッとはまるまでシリンジトレイに押し込んでください。このとき、針カバーを注射針に戻す必要はありません。保護キャップ、針カバーも、所定の位置に収納します。トレイのフタを閉める際には、2カ所のツメでしっかりとフタをしてください。
②次回通院時に、使用済みの注射が入った「シリンジトレイ」を持参し、医療機関にて廃棄してもらってください。
(参考資料)
- フィラジル皮下注30mgシリンジ 自己注射ガイドブック
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- 「くすりのしおり」は作成時点の電子添文に基づいておりますが、電子添文に記載された全ての情報を網羅してはおりません。服薬指導資料を作成される際には、最新の電子添文などをご確認いただき、その患者さんにとって必要な注意事項や、医療機関の実情に合わせて加筆修正のうえ、ご利用くださいますようにお願い申し上げます。
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