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後天性血友病A
TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)
CMV感染・感染症
本態性血小板血小板血症(essential thrombocythemia:ET)
治療について
ファブリー病の治療には、酵素補充療法、薬理学的シャペロン療法、対症療法があります。
①酵素補充療法(enzyme replacement therapy: ERT)
酵素製剤(アガルシダーゼα、アガルシダーゼβ)を点滴で補充することにより、蓄積したグロボトリアオシルセラミド(Gb3)を分解させる治療法です。酵素補充療法により血管内皮細胞・腎組織・心組織におけるGb3の蓄積の抑制、四肢末端痛の軽減、腎障害の進行速度の低下、心筋重量の減少と心機能の改善が報告されています。酵素補充療法は、すべてのファブリー病患者に対して有効ですが、2週間に1回の点滴治療を続ける必要があり、酵素製剤に対する抗体産生によりアレルギー症状や効果の減弱がみられる場合もあります。
②薬理学的シャペロン療法
変異酵素タンパク質の細胞内での安定性を高めることで、変異タンパク質の酵素活性を高める治療法です。薬理学的シャペロン療法は、α-ガラクトシダーゼA(GLA)タンパク質のアミノ酸数が変化せず、大きなタンパク質構造変化を起こさないようなミスセンス変異を有する症例でのみ有効です。
③対症療法
四肢末端痛に対しては、カルバマゼピンやガバペンチン注1)、フェニトイン注1)の内服、腎合併症に対しては、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬注2)やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)注2)等の薬物療法、腎不全症例に対しては、血液透析や腎移植、心合併症に対しては、ペースメーカーや除細動器の植え込み、抗不整脈薬やACE阻害薬、ARB、β遮断薬、利尿薬等の薬物療法、冠動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting: CABG)、脳血管障害に対しては、抗血小板薬や抗凝固薬による薬物療法の効果が報告されています。
注1:末梢神経障害性疼痛は保険適用外です。
注2:高血圧合併例のみ保険適用です。
日本先天代謝異常学会. ファブリー病診療ガイドライン2020. 診断と治療社, 2021, 2-9.より改変
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