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腎機能障害患者さんでの検討(TVP-1012/433試験)[外国人データ]をお示しします1)。
中等度腎機能障害患者さん12例(Cockcroft-Gaultの式注)で求めた推定Ccr30~49mL/min)にアジレクト1mgを1日1回8日間反復投与した時のCmax及びAUCτは、健康成人と比較してそれぞれ79.0%及び92.6%でした。
中等度腎機能障害患者さん(Cockcroft-Gaultの式注)で求めたクレアチニンクリアランス30~49mL/min)
■腎機能障害患者さんにおけるラサギリンの薬物動態学的パラメータ
n | Cmax (ng/mL) | tmax (h) | AUCτ (h・ng/mL) | t1/2 (h) | |
---|---|---|---|---|---|
健康成人 | 12 | 6.68 (2.19) | 0.40 (0.15) | 5.52 (1.62) | 1.23 (0.73) |
中等度腎機能障害患者さん | 12 | 5.49 (2.77) | 0.41 (0.15) | 5.65 (3.21) | 1.37 (0.81) |
平均値(標準偏差)
注)Cockcroft-Gaultの式
男性:Ccr ={(140-年齢)×体重(kg)}/{72×血清クレアチニン値(mg/dL)}
女性:Ccr = 0.85×{(140-年齢)×体重(kg)}/{72×血清クレアチニン値(mg/dL)}
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
透析の除去率などに関する臨床データはございません1)。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
肝機能障害患者さんでの検討(TVP-1012/424試験)[外国人データ]をお示しします1)。
ラサギリン1mg投与時の軽度肝機能障害患者(8例)におけるラサギリンのCmax及びAUClastは健康成人(8例)と比較したとき、単回投与時でそれぞれ115.0%及び134.7%、1日1回7日間反復投与時でそれぞれ138.1%及び180.2%でした。
中等度肝機能障害患者さん(8例)におけるラサギリンのCmax及びAUClastは健康成人(8例)と比較したとき、単回投与時でそれぞれ196.1%及び217.8%、1日1回7日間反復投与時でそれぞれ183.2%及び668.2%でした。
軽度肝機能障害患者さん(Child-Pugh分類による重症度分類でClass A(スコア5〜6)に該当する者)
中等度肝機能障害患者さん(Child-Pugh分類による重症度分類でClass B(スコア7〜9)に該当する者)
■肝機能障害患者さんにおけるラサギリンの薬物動態学的パラメータ
単回投与時
n | Cmax (ng/mL) | tmax (h) | AUClast注1) (h・ng/mL) | t1/2 (h) | |
---|---|---|---|---|---|
健康成人 | 8 | 4.29 (1.65) | 0.44 (0.12) | 2.68 (1.24) | 0.29 (0.06) |
軽度肝機能障害患者さん | 8 | 4.96 (2.16) | 0.31 (0.12) | 3.41 (1.10) | 0.40 (0.15) |
中等度肝機能障害患者さん注2) | 8 | 9.35 (5.68) | 0.31 (0.12) | 6.42 (4.21) | 1.09 (0.87) |
平均値(標準偏差)
反復投与時
n | Cmax (ng/mL) | tmax (h) | AUClast注1) (h・ng/mL) | t1/2 (h) | |
---|---|---|---|---|---|
健康成人 | 8 | 6.24 (2.42) | 0.47 (0.09) | 4.75 (1.82) | 0.54 (0.29) |
軽度肝機能障害患者さん | 8 | 8.60 (3.65) | 0.38 (0.13) | 9.19 (5.84) | 1.75 (1.55) |
中等度肝機能障害患者さん注2) | 8 | 11.65 (4.61) | 0.31 (0.12) | 35.76 (22.14) | 11.33 (7.61) |
平均値(標準偏差)
注1)AUClast:0時間から最終定量可能時間までの血中濃度時間曲線下面積のことです。
注2)中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類BまたはC)は「禁忌」、軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)は「慎重投与」に該当します。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
「妊娠または妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断された場合にのみ投与すること」と電子添文に記載しています1)。
[妊娠中の女性への投与に関する安全性は確立していません。また、動物試験(ウサギ)において、本剤とレボドパ/カルビドパを併用投与した場合、本剤の最大臨床用量(ラサギリンとして1mg/日)における曝露量(AUC)の約8倍を超える曝露量で、着床後胚死亡率の増加が認められました。]
(参考資料)
- アジレクト錠 電子添文
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していません(使用経験がありません)1)。
(参考資料)
- アジレクト錠 電子添文
アジレクト錠を懸濁して投与することは、承認外の用法となります。懸濁したものをヒトに投与した際の有効性、安全性は確立していませんので、弊社からはお勧めしていません。
参考)
インタビューフォーム「崩壊・懸濁性及び経管投与チューブの通過性」より1)。
懸濁条件:アジレクト錠1mg及び0.5mg1錠に55℃の水20mLを加えて37℃で放置し、5及び10分後に軽く振とうして崩壊状態を観察した後、試験した。
測定項目:経鼻チューブ(8Fr)、カンガルーボタン(16Fr)+接続チューブ(18Fr)
結 果:いずれも5分後に崩壊が確認でき、経管投与チューブの通過性に問題はなかった。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
用法・用量に食事のタイミングによる規定はありません。食前と食後、どちらのタイミングでも投与可能です。患者さんの生活習慣に合わせて、服用をご指導ください。
電子添文(薬物動態、2.吸収、(2)食事の影響)では、ラサギリンとして2mg単回内服した時のCmaxの平均値は、空腹時投与と比較して食後投与で約60%の低下が認められ、AUClast及びAUC(0→inf)の平均値は、空腹時投与と比較して食後投与でそれぞれ約23%及び約22%の低下が認められた1)と記載されていますが、国内臨床試験成績(TVP-1012/CCT-001試験及びCCT-002試験)において食事による有効性・安全性への明らかな影響は認められませんでした2)。
(参考資料)
- アジレクト錠 電子添文
- CTD2.5.3.2.4 薬物動態における外因性の影響(1)食事
他のMAO阻害薬との併用により、本剤のMAO-B選択性が低下する可能性が考えられ、MAO-A阻害作用により脳内のモノアミン濃度が上昇し、高血圧クリーゼ、セロトニン症候群等の重篤な副作用が発現するおそれがあることから設定しました。
また、本剤中止後に他のMAO阻害薬の投与を開始するまでの期間については、本剤のMAO-B阻害作用が投与終了14日後にほぼ消失することを踏まえそれぞれ設定しました。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩、サフィナミドメシル酸塩)は「併用禁忌」に設定されています1)。
その他のパーキンソン病治療剤は、「併用禁忌」や「併用注意」に設定されていません。
(参考資料)
- アジレクト錠 電子添文
ラサギリンのヒト及びラットにおけるin vitro脳内MAO-B阻害のIC50値は2.5~20nmol/Lです。MAO-A阻害における同値と比べると0.01~0.05であることから、MAO-Bに対する高い選択性を有します1) 。
(参考資料)
- アジレクト錠 電子添文
アジレクト錠の剤形は下表1)のとおりです。
アジレクト錠1mg | アジレクト錠0.5mg | |
---|---|---|
色調・剤形 | 白色~ほとんど白色の素錠 | 白色~ほとんど白色の素錠 |
識別コード | GIL 1 | GIL 0.5 |
直径(mm) | 8.0 | 6.5 |
厚さ(mm) | 約3.2 | 約2.4 |
質量(mg) | 約210 | 約105 |
(参考資料)
- アジレクト錠 電子添文
承認外の用法であり、粉砕したものをヒトに投与した際の有効性、安全性は確立していませんので、弊社からはお勧めしていません。
ご参考までに、「粉砕後の安定性」をご紹介します。
■保存条件:25℃ /75%RH、白色蛍光灯(500lx)、ガラス瓶、開栓
アジレクト錠1mg(Lot No.:R81685)
測定項目 | Initial | 0.5ヵ月 | 1ヵ月 | 2ヵ月 | 3ヵ月 |
性状 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 |
類縁物質 (総量)(%) | 0.0 | 0.1 | 0.2 | 0.2 | 0.4 |
含量(%) | 100.4 | 100.9 | 100.9 | 99.2 | 97.8 |
光学異性体1) | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
水分(%) | 2.0 | 2.2 | 2.3 | 2.4 | 2.3 |
1):0.1%限度試験
■保存条件:25℃ /75%RH、遮光、ガラス瓶、開栓
アジレクト錠1mg(Lot No.:R81685)
測定項目 | Initial | 0.5ヵ月 | 1ヵ月 | 2ヵ月 | 3ヵ月 |
性状 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 |
類縁物質 (総量)(%) | 0.0 | 0.0 | 0.2 | 0.1 | 0.1 |
含量(%) | 100.4 | 100.9 | 100.4 | 99.7 | 99.7 |
光学異性体1) | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
水分(%) | 2.0 | 1.9 | 2.1 | 2.4 | 2.5 |
1):0.1%限度試験
■保存条件:40℃、遮光、ガラス容器、密栓
アジレクト錠1mg(Lot No.:R81685)
測定項目 | Initial | 0.5ヵ月 | 1ヵ月 | 2ヵ月 | 3ヵ月 |
性状 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 |
類縁物質 (総量)(%) | 0.0 | 0.1 | 0.1 | 0.2 | 0.3 |
含量(%) | 100.4 | 100.8 | 100.4 | 100.3 | 100.0 |
光学異性体1) | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 | 適合 |
水分(%) | 2.0 | 1.3 | 1.3 | 1.4 | 1.5 |
1):0.1%限度試験
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
アジレクト錠の有効期間は、製造日から3年です。
外箱に表示の使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用してください1)。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験1、2)
ラサギリンは主にCYP1A2によって代謝され、主要な代謝物として1-アミノインダンが生成することが示されました。
ラサギリンの主な消失経路は酸化的代謝又は抱合であると考えられます。
参考)
推定代謝経路2)
ヒトにおけるアジレクト錠の主要な代謝経路としては、N-脱アルキル化、インダン環の水酸化の他、親化合物及びその代謝物のN グルクロン酸抱合を含む、第Ⅱ相のN-又はO-抱合が生じることが示唆されました。
(参考資料)
- アジレクト錠 電子添文
- アジレクト錠 インタビューフォーム
ラサギリンの主な排泄部位は腎臓で、排泄経路は尿中と考えられます1)。
参考)
海外第Ⅰ相TVP-1012/422 試験1)を以下に示します。
健康成人(2例)に14C-アジレクト錠2mgを単回投与した結果、アジレクト錠由来の放射能は尿中に62.6%、糞便中に21.8%排泄されました。
38日間の採取期間を通じた総回収率は投与量の84.4%でした。
また、アジレクト錠の未変化体は尿中ではほとんどみられませんでした。
注意:アジレクト錠の用法・用量「通常、成人にはアジレクト錠として1mg を1 日1 回経口投与する。」
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
分包後(単剤での分包、他剤との一包化)の安定性は検討していません。
参考)
インタビューフォーム「無包装状態の安定性(製剤単独)最終データ」より1)。
アジレクト錠1mg及び0.5mgを40℃/75%RH、遮光(製剤単独)の条件下で保存した場合、いずれも3ヵ月後まで、外観、含量、溶出性などについて特に問題となる変化は認められませんでした。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
◇アジレクト錠0.5mg
割線がありません。
割錠時の含量均一性試験・安定性試験は実施していません1)。
◇アジレクト錠1.0mg
割線がありません。
割錠時の含量均一性試験・安定性試験は実施していません1)。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
該当資料がなく、詳細は不明です1)。
参考)
インタビューフォーム「吸収」1)より。
経口投与された本剤は少なくとも60%が吸収されるが、初回通過効果を受け、単回経口投与時の絶対的バイオアベイラビリティは約35%であった。
(参考資料)
- アジレクト錠 インタビューフォーム
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