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HAEチェックシート

監修:埼友草加病院 院長 大澤 勲先生

~ はじめに ~

本チェックシートは、浮腫や腹痛を繰り返す患者さんのHAEの可能性を判断するためのツールです。          
所要時間は2~3分です。          
なお、本チェックシートはあくまで簡易的に可能性を把握するものであり、診断を確定するのものではないことにご留意ください。          
鑑別診断についての詳細は、こちらの「鑑別診断」のページを確認ください。

HAEが疑われる患者さんについて該当する項目にチェックをしてください。          
STEP1でHAEに類似した疾患を除外し、STEP2でHAEにみられる特徴から可能性を把握できます。

STEP1

HAEに類似した疾患を除外する

類似の疾患の除外

1

浮腫に蕁麻疹の特徴(下記)が認められる          
・痒みが強い          
・隆起性で境界明瞭な膨疹形成          
・数時間以内に減退・消失

2

女性ホルモン剤、高血圧治療薬(ACE阻害薬、ARB)、非ステロイド性抗炎症薬、糖尿病治療薬(DPP-4阻害薬)、心不全治療薬(ネプリライシン阻害薬)を服用中である

3

食物アレルギーや薬剤アレルギーがある

STEP2

HAEの特徴から可能性を把握する

浮腫の特徴

1

これまでに浮腫が起きたことがある部位について、当てはまる場所をすべてチェックしてください。

2

体表面の浮腫や腹痛で治療を受けたことがある

3

浮腫や腹痛が起こる際に、前兆(倦怠感、吐気、輪状紅斑など)がある

4

浮腫に対する抗ヒスタミン薬、エピネフリン、ステロイドの効果が低い

5

原因不明の症状により、過去に複数の診療科・医療機関にかかったことがある

皮膚の浮腫

6

辺縁が不明瞭で圧痕がつきにくい浮腫がある

7

四肢の浮腫は多くが片側性である

8

浮腫の部位によっては関節の曲げづらさがある

9

浮腫は突発性であり、数日以内(1~3日)に消失する

腹部の浮腫

10

腹部の疼痛、下痢、嘔気、嘔吐などの症状がある

11

腹痛時に循環血漿量減少に起因すると考えられる症状(めまい、低血圧など)を伴うことがある

喉頭浮腫

12

喉、舌、口腔粘膜および口蓋垂の浮腫を経験したことがある

13

呼吸困難で救急医療を受けたことがある

家族歴

14

繰り返す浮腫や腹痛の家族歴がある

15

呼吸困難などの家族歴がある