皮膚症状から希少疾患が見つかることがあります



遺伝性血管性浮腫(Hereditary angioedema: HAE) は、皮下や粘膜に血管性浮腫を繰り返す遺伝性の希少疾患です。
浮腫は四肢や顔面、消化管など、全身のあらゆる部位に出現し、部位によっては患者さんの生活の質を著しく損なうだけでなく、生命を脅かすこともあります。

遺伝性血管性浮腫(Hereditary angioedema: HAE) は、皮下や粘膜に血管性浮腫を繰り返す遺伝性の希少疾患です。
浮腫は四肢や顔面、消化管など、全身のあらゆる部位に出現し、部位によっては患者さんの生活の質を著しく損なうだけでなく、生命を脅かすこともあります。

HAEと診断された患者さんを対象としたドイツの調査1) ではHAE患者さん81例中40例(49.4%)が過去に別の疾患と診断された経験がありました。そのうち16例(40%)が虫垂炎、12例(30.0%)がアレルギーと診断されていました。
1) Magerl Met al: Orphanet J Rare Dis 2020; 15(1): 221. doi: 10.1186/s13023-020-01506-5.

HAEと診断された患者さんを対象としたドイツの調査1) ではHAE患者さん81例中40例(49.4%)が過去に別の疾患と診断された経験がありました。そのうち16例(40%)が虫垂炎、12例(30.0%)がアレルギーと診断されていました。
1) Magerl Met al: Orphanet J Rare Dis 2020; 15(1): 221. doi: 10.1186/s13023-020-01506-5.



国内の報告2)によると、最初に症状が起こってから診断されるまで、平均13.8年かかっていました。
2) Ohsawa I et al: Ann Allergy Asthma lmmunol 2015; 114(6): 492-498.

国内の報告2)によると、最初に症状が起こってから診断されるまで、平均13.8年かかっていました。
2) Ohsawa I et al: Ann Allergy Asthma lmmunol 2015; 114(6): 492-498.

近年は、HAEの急性発作を抑制する薬剤(オンデマンド治療薬)だけでなく、長期的に急性発作の発症を抑制する薬剤(長期予防薬)が使用できるようになり、患者さんの疾病負荷を軽減することが可能になりました。
国内ガイドライン3) では、HAEの治療目標は「疾病負荷のない日常生活を可能な限り目指すこと」としており、早期発見と治療開始の重要性が示唆されています。
3) 堀内孝彦ら,補体, 2023; 60(2): 103-131.

近年は、HAEの急性発作を抑制する薬剤(オンデマンド治療薬)だけでなく、長期的に急性発作の発症を抑制する薬剤(長期予防薬)が使用できるようになり、患者さんの疾病負荷を軽減することが可能になりました。
国内ガイドライン3) では、HAEの治療目標は「疾病負荷のない日常生活を可能な限り目指すこと」としており、早期発見と治療開始の重要性が示唆されています。
3) 堀内孝彦ら,補体, 2023; 60(2): 103-131.

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