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- ファイバ静注用1000くすりの相談FAQ
このFAQに記載の情報は、製品の適正使用にあたっての参考情報であり、全てのケースにあてはまるものではありません。そのため、「FAQ」のご利用に関して生じた結果については、責任を負いかねますので、ご了承ください。製品のご使用にあたっては、最新の電子添文をご確認ください。また、製品に関してご不明な点がございましたら、弊社くすり相談室(0120-566-587)にお問い合わせください。
1.用法用量
A
ファイバ静注用1000添付文書の「用法及び用量」、「用法及び用量に関連する注意」を以下に示します。
<用法及び用量>1)
ファイバ静注用1瓶を添付の溶剤で溶解し、緩徐に静注又は点滴静注します(1分間に体重1kg当たり、2単位をこえる注射速度はさけてください)。
出血時に投与する場合、通常体重1kg当たり50~100単位を8~12時間間隔で投与します。なお、年齢・症状に応じて適宜増減します。
ただし、原則として1日最大投与量は体重1kg当たり200単位をこえないこととします。
定期的に投与する場合、通常体重1kg当たり70~100単位を1日おきに投与します。
<用法及び用量に関連する注意>1)
ファイバ静注用の使用にあたっては、患者の出血症状及び治療歴等を総合的に判断して使用してください。
なお、ファイバ静注用の出血時投与による効果が認められない場合は、他剤への切り替えを検討してください。
ファイバ静注用の出血時投与後、定期的な投与を開始する場合は、直近の投与から1日以上の間隔をおくことを目安とします。
また、「重要な基本的注意」として「DIC及び心筋梗塞等を誘発することがあるので、1回に体重1kg当たり100単位をこえる投与や、1日に体重1kg当たり200単位をこえる場合には特に注意すること。」と記載があります。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
A
ファイバ静注用1000の添付文書では「適用上の注意」として「一度溶解したものは1時間以内に使用すること。」とあるため、溶解後は速やかにご使用ください1)。
なお、投与速度は100単位/kgの用量の場合50分以上かけるなど、時間をかけて投与することが規定されています。溶解後は速やかに投与してください。
4. 適用上の注意1)
14.1 薬剤調製時の注意
14.1.6 一度溶解したものは1時間以内に使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 注入速度は1分間につき2単位/kgをこえないこと。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
A
ファイバ静注用1000の添付文書では「適用上の注意」として「他の製剤と混合しないこと」と記載されており、他剤との配合変化試験を行っていないことから、単剤で使用してください1)。
また、弊社では他の製剤との混合や配合変化に関するデータはありません2)。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
- ファイバ静注用1000 インタビューフォーム
A
ファイバ静注用1000の添付文書では「適用上の注意」として「添付の溶剤以外は使用しないこと。」「他の製剤と混合しないこと。」と記載されていることから、希釈せずに使用してください1)。
また、弊社では他の製剤との混合や配合変化に関するデータはありません2)。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
- ファイバ静注用1000 インタビューフォーム
2.安全性
A
ファイバ静注用1000の効能又は効果は「血液凝固第VIII因子又は第IX因子インヒビターを保有する患者に対し、血漿中の血液凝固活性を補いその出血傾向を抑制する。」であり、後天性、先天性の区別はありません1)。
なお、血液凝固因子インヒビターを有していない患者さんへの投与は禁忌です1)。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
3.製剤関連
A
ファイバ静注用1000の効能又は効果は「血液凝固第VIII因子又は第IX因子インヒビターを保有する患者に対し、血漿中の血液凝固活性を補いその出血傾向を抑制する。」です1)。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
A
体内に血液凝固第Ⅷ因子や第Ⅸ因子に対する阻害抗体があると、第Ⅷ因子または第Ⅸ因子を投与しても機能せず、止血へとつながらない現象が起こります。
ファイバ静注用1000に含まれている第Ⅱ因子、活性型第Ⅶ因子、第Ⅹ因子などが第Ⅷ因子・第Ⅸ因子の経路を迂回(バイパス)することで止血を促進する薬剤です1)。
参考)
ファイバ静注用1000 インタビューフォームより以下抜粋
Ⅵ.薬効薬理に関する項目1)
2. 薬理作用
(1)作用部位・作用機序
本剤の有する諸性質には、含有される因子が複雑に関係しており、その成分を単離して作用機序を解明することは困難である。
<止血作用>
・本剤は、第Ⅷ因子インヒビター又は第Ⅸ因子インヒビター含有血漿のAPTTを正常化する作用を有する。
・血小板凝集能の上昇作用や血小板による第Ⅸ因子活性化を増強する能力を有する。
・カルシウムの存在下でトロンビン産生能を有する2)。
本剤は、複数の凝固因子(第Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹと各々の活性型)が含まれる活性型プロトロンビン複合体であるが、特に第Ⅱ因子(プロトロンビン)及び第Ⅹa因子が、本剤の止血作用において重要な役割を果たすと考えられている。
1)第Ⅴa因子及び第Ⅹa因子は、活性化された血小板上でプロトロンビナーゼ複合体を形成し、即時的にプロトロンビンからトロンビンを産生させて凝固を促進する。本剤中の他の凝固因子は、内因性因子との相補的作用及び種々のフィードバック機構などにより第Ⅹ因子を活性化させ、トロンビンを産生させる。これらの複数の凝固因子の作用が本剤の長時間にわたる止血作用に寄与すると考えられている3~5)。
2)本剤中の他の凝固因子は、内因性因子との相補的作用及び種々のフィードバック機構などにより第Ⅹ因子を活性化させ、トロンビンを産生させる。これらの複数の凝固因子の作用が本剤の長時間にわたる止血作用に寄与すると考えられている。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 インタビューフォーム
- Vermylen J, et al.: Brit J Haemat. 1978; 38: 235-241.
- Turecek P. L, et al.: Vox Sang. 1999; 77(Suppl 1): 72-79.
- Négrier C, et al.: Haemophilia. 2006; 12(Suppl 5): 4-13.
- Turecek P. L, et al.: Haemophilia. 2004; 10(Suppl 2): 3-9.
A
ファイバ静注用1000の効能又は効果は「血液凝固第VIII因子又は第IX因子インヒビターを保有する患者に対し、血漿中の血液凝固活性を補いその出血傾向を抑制する。」であり、第VII因子欠乏症に対する効能又は効果はありません1)。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
A
ファイバ静注用1000とトラネキサム酸は併用注意です1)。
凝固が亢進するリスクがあるため、併用が避けられない場合は経過に十分ご注意ください。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
抗線溶剤 トラネキサム酸等 | 血栓形成傾向があらわれるおそれがある。 | 本剤の凝固活性とこれらの薬剤の抗プラスミン作用が微小血栓の寿命を比較的長期化させるため。 |
参考)
インヒビター保有先天性血友病患者に対する止血治療ガイドライン(2013年改訂版)には「トラネキサム酸とは併用注意であり、少なくとも同時使用は行わない。具体的には、aPCC(注:ファイバ)の静注後、トラネキサム酸の使用まで少なくとも6~12時間をあける必要がある。一方、トラネキサム酸の静注後は少なくとも2~3時間を、内服後は6~8時間をあけてaPCCを使用する必要がある」との記載があります2,3)。
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
- インヒビター保有先天性血友病患者に対する止血治療ガイドライン 2013年改訂版
- インヒビター保有血友病患者に対する止血治療ガイドライン 2015年度補遺版
A
ファイバ静注用1000の採血の区分は「非献血」です[採血国:米国]1)。
参考)
<献血又は非献血の区分の考え方>
献血又は非献血の区分は製剤の安全性の優劣を示すものではありません。この表示区別は、以下の手順に従って決められています。
・採血国の政府が「自発的な無償供血」の定義を有しているか
→いない場合は非献血
・その定義が1991年国際赤十字・赤新月社決議と同じ趣旨か
→異なる場合は非献血
・該当国の「自発的な無償供血」の定義にそって採血されたことが確認できるか
→確認できない場合は非献血
(参考資料)
- ファイバ静注用1000 添付文書
4.その他,
A
申し訳ございませんが、弊社ではフォーマットをご提供しておりません。
保存すべき記録の内容や記録のための管理簿については、厚生労働省のホームページに患者情報記録のための管理簿の一例が掲載されています1)。
(参考資料)
- 「医薬品・医療機器の適正な使用により、より安心できる医療の提供を」
https://www.mhlw.go.jp/qa/iyaku/yakujihou/point1.html(閲覧日:2021年12月16日)
- 「医薬品・医療機器の適正な使用により、より安心できる医療の提供を」