専門医からのメッセージ、専門医への紹介
- トップ
- 領域別情報・医療情報
- フォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)
- 専門医からのメッセージ、専門医への紹介
領域別情報・医療情報
血友病
ゴーシェ病 医療関係者向け疾患情報
遺伝性血管性浮腫 腫れ・腹痛ナビPRO
ファブリー病 医療関係者向け疾患情報
フォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)
後天性血友病A
TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)
CMV感染・感染症
本態性血小板血症(essential thrombocythemia:ET)


フォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)は女性では最も多くみられる遺伝性出血性疾患です。日本国内の診断率は低く、現在1,576人※の方が診断されていますが潜在患者さんは遥かに多いとされています。フォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)であることを知らないままでいると事故や手術のときなどに止血困難に直面する可能性がありリスクを伴います。また、出血のせいで鉄欠乏性貧血になり、本人が気づかぬうちにQOLが下がっていることもよくあります。
一方で、フォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)は診断がつくことで対処方法を見つけることができる疾患です。
血液専門医以外の先生方にもこの疾患についてご認識いただき、症状(過多月経、鼻出血、抜歯後出血、あざなど)があればこの疾患を疑い、検査を行い、我々血液専門医へご紹介いただきたいと考えます。
先生方に気づいていただき、我々専門医へご紹介いただくことで診断率を大きく向上させることができる疾患です。思い当たる症例があればぜひご相談ください。
大阪医療センター
血友病科/感染症内科 医長 医学博士
西田 恭治 先生
我が国のフォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)患者さんの多くが1型であるとされていますが1)、1型のフォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)患者さんは症状が軽めの方が多いためか、ある報告では薬物療法・補充療法を受けている患者さんは全体の約半数程度であるとされています2)。
フォン・ヴィレブランド病(von Willebrand病)が疑われる場合は、ぜひ専門医にご相談ください。
1)西野正人, 日小血会誌. 1999; 13(6): 410-20.
2)西野正人 他, 血栓止血誌. 2008; 19: 311-8.
監修:愛知医科大学病院 中央臨床検査部 教授 中山 享之 先生