後天性血友病A(Acquired Haemophilia A)
後天性血友病Aの臨床症状は？
広範囲に及ぶ⽪下・筋⾁内出⾎
出⾎症状は軽症〜中等症の先天性⾎友病と⽐べて重篤で、死亡率は25%であった
出⾎により重度の貧⾎を伴う
先天性の⾎友病とは異なり、広範囲に及ぶ⽪下出⾎、筋⾁内出⾎が多く、関節内出⾎はまれである。消化管出⾎、産後・術後出⾎なども多く、腹腔内出⾎や頭蓋内出⾎など、⽣命にかかわる出⾎もみられる。
⽪下出⾎、筋⾁内出⾎については、消退しにくく、出⾎の程度に応じた重度の貧⾎を伴うこともある。
いずれの出⾎症状も、軽症〜中等症の先天性⾎友病と⽐べて重篤である。死亡率は、わが国の調査では25％（うち出⾎死が半数）であった1）。
後天性血友病Aでみられる皮下出血の例
画像（PC）
本文
Collins P, et al. BMC Res Notes 2010; 3: 161-168.
https://creativecommons.org/licenses/by/2.0/
画像（SP）
本文
Collins P, et al. BMC Res Notes 2010; 3: 161-168.
https://creativecommons.org/licenses/by/2.0/
本文
後天性⾎友病Aが強く疑われる臨床症状
- 突然の広範な⽪下出⾎・筋⾁内出⾎
- カテーテル挿⼊部位からの⻑引く出⾎
- 分娩後・⼿術後の⽌⾎困難、⼜は⻑引く出⾎
- ⻑引く鼻出⾎
- 筋⾁内注射・静脈ライン挿⼊後の⻑引く出⾎
監修：天野 景裕 先⽣（東京医科⼤学 医学部医学科臨床検査医学分野 教授）
参考文献
1）田中一郎ら. 血栓止血誌 2008; 19（1）: 140-153.
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